犬・猫がアスパラの生を食べてはダメな理由
人間の場合、新鮮なアスパラなら生のまま食べても問題はありません。
しかし、人と犬・猫では消化吸収のしくみが違いますので、食物繊維が硬いアスパラを生で食べさせてはダメです!
特に犬の場合、唾液には消化酵素を含んでいませんので、食べ物をあまりかまずに直接胃の中に運んで消化します。
しかし、アスパラなどの食物繊維が硬い食べ物は、胃の中で消化しづらく、消化不良を起こしてしまいます。
未消化の食べ物は、腸では栄養素を吸収されることなく排出されます。
犬は雑食の傾向にあるとはいえ、基本的には猫と同じく肉食動物です。
肉食動物は、食物繊維の消化を得意としていません。
ただ、食物繊維には整腸作用があるので、これまでは獲物の胃袋などから食物繊維を補ってきました。
ペットとなった犬や猫はそれができませんので、適度に野菜をあげると腸内環境がよくなり、便秘や下痢の予防に役立ちます。
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愛犬・愛猫にアスパラを与えるなら
愛犬・愛猫にアスパラを与えるなら、必ず下処理をして、さっとゆで、細かく刻んでからあたえましょう。
そうすることで、あとで述べる栄養分を吸収しやすくなります。
<与えてよい量>
・犬(体重5kg):10g。「繊維のかたい皮やはかまは取り除いて。サッとゆで、薄くスライスしてから与えて」(『いぬのきもち』ベネッセより)
※下処理をし、ゆでて、1本の3分の2で約10gです。
・猫(体重4kg):下処理をしてゆでたものを細かく刻んで小さじ1杯程度。
カリウムの量は、生の状態で100g中270mgです。
下処理の仕方はこちらが参考になります。
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<アスパラガスの栄養分は?>
アスパラガスには、ビタミンB1とB2が豊富に含まれています。
B1は、糖質をエネルギーに変えて、疲れにくくするのに役立ちます。
B2は、脂肪を燃焼させたり、皮ふを健康に保つ役割をします。
アスパラに含まれるアミノ酸の一種であるアスパラギンが、体内でアスパラギン酸となって、老廃物を排出する働きをします。
また、アスパラギン酸は、肝機能を高め、疲労回復、皮ふの新陳代謝を活性化します。
不溶性食物繊維が多いので、便秘の改善が期待できます。
穂先にはルチンという物質が多く含まれますので、毛細血管を丈夫にし、動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。