犬・猫が「もやし」を食べるのですが与えてよかったの?


 
「もやし」には、犬や猫の健康を害するようなものは含まれていません。
 
しかし、注意することがあるので、犬や猫に「もやし」を与えるのは△です。
 
 
「もやし」は、水溶性食物繊維が少なく、不溶性食物繊維が多いので、腸が弱い犬や猫は下痢を起こす可能性があります。
 
また、便秘ぎみの子が「もやし」をたくさん食べると、便が固くなって逆効果です。
 
 

  食物繊維 カリウム
水溶性 不溶性総 量
りょくとうもやし 0.1g 1.2g 1.3g 69mg 
ゆで0.2g 1.3g 1.5g 24mg 
ブラックマッペもやし 0.1g1.3g 1.4g 71mg 
ゆで0.2g 1.4g 1.6g 12mg 
だいずもやし 生 0.2g 2.1g 2.3g 160mg 
ゆで0.3g 1.9g 2.2g 50mg 
アルファルファもやし0.1g 1.3g 1.4g 43mg 

※100gあたりの量です。
 
日本で流通している「もやし」の9割は、緑豆もやしです。
 
 
<犬や猫に与えてよい「もやし」の量>
・犬(体重5kg):ゆでて小さじ1杯程度。
(『いぬのきもち』ベネッセより)
 
・猫(体重4kg):ゆでて小さじ1杯程度。
 
※豆の部分がやわらかくなるまで茹でて、細かくきざむこと。
 
 

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犬や猫に野菜は必要ないの?

犬は雑食傾向にあるとはいえ、猫と同じく肉食動物です。
 
肉食動物は、腸の長さも短く、食物繊維の消化吸収が苦手です。
 
なので、犬や猫の野菜は必要ないという意見があります。
 
野生の肉食動物は、獲った草食動物の内臓から消化された食物繊維を摂って、補っているという意見もあります。
 
この意見にしたがうなら、ペットとなった犬や猫は、狩りができませんので、人間が食物繊維を与える必要があります。
 
通常は、ペットフードを食べていれば、食物繊維を十分補うことができます。
 
ただ、ペットフードとは別に、便秘解消、肥満解消、おやつ、などを目的として野菜を与えると効果的です。
 
だだし、与えてはダメな野菜があるので注意が必要です。
 
食物繊維について知っておけば、愛犬・愛猫の健康管理に役立ちまので、以下の記事を参考にしてください。
 
 

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食物繊維の話

食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の2種類があります。
 
<水溶性食物繊維>
腸内の水分を吸収して便をやわらかくします。
 
また、腸内の毒素や老廃物を吸着して便といっしょに排出してくれます。
 
さらに、善玉菌のエサになりますので、腸内環境を整える働きもします。
 
しかし、便秘ぎみの犬や猫の場合、便を押し出す力(蠕動運動/ぜんどううんどう)が弱っていますので、水溶性食物繊維を多く摂ると逆効果です。
 
 
<不溶性食物繊維>
腸内の水分を吸収してふくらみます。
 
ふくらむと腸の壁が刺激されて、便を押し出すようになります。
 
便秘ぎみの犬や猫の場合、不溶性食物繊維を摂ると効果的ですが、摂りすぎると便が固くなり逆効果です。
 
腸が弱い犬や猫の場合、不溶性食物繊維を摂りすぎると、腸が刺激されすぎて下痢を起こします。
 
 
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、バランスよく摂ると、犬や猫の腸内の健康に役立ちます。
 
人間の場合ですが、水溶性1:不溶性2がよいとされています。
 
 

水溶性と不溶性の量はどこでわかるの?

文部科学省が「日本食品標準成分表 七訂」を公表しています。
 
第2章 日本食品標準成分表 PDF(日本語版)
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm
 
また、文部科学省の「食品成分データベース」というサイトで調べることもできます。
https://fooddb.mext.go.jp/
 
「日本食品標準成分表 七訂」に準拠した書籍も売られています。
 
 

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